こんにちは、文系社会人のぴこです。
以前、統計検定3級(cbt方式)に挑戦し、合格した記事を公開しました。
前回の記事では、試験合格に特化した内容のほうがいいと考えて、あえて紹介を省いた書籍がいくつかありました。
このブログでは、実際に読んだり勉強に使ったりしたレビューも含めて、おすすめの書籍を紹介します!
おすすめ書籍 5選
完全独習 統計学入門 (小島寛之)
(2024/12/24 00:59:28時点 楽天市場調べ-詳細)
完全独習とついているとおりで初学者・初心者向けでした。
著者が本書で、『「これ以上何かを削ったら、統計学にならない」というギリギリの道具立てと簡単さ』と説明していることからも初学者でも理解できるように心を砕いているのがわかります。
数学が苦手なわたしでも無理なく最後まで学習することができました。
練習問題つきでアウトプットする機会があるので、勉強方法に迷っている方にもおすすめです。
主なゴールは「推定と区間推定」です。
- 検定・区間推定までたどりつける
- 難解な数式を用いず理解できる構成
- 練習問題つき(統計検定のテキスト以外では珍しい!)
今日から使える統計解析 理論の基礎と実用の”勘どころ” (大村平)
(2024/12/24 00:59:28時点 楽天市場調べ-詳細)
理系の本といえば!のブルーバックスシリーズです。
たまたま本屋で理系の棚をうろうろしていたとき、「統計」の文字が目に入り手に取りました。
まえがきを読んだところ、
『統計学は純粋科学ではなく、むしろ社会科学』であり、この本は『現実の統計処理の虎の巻としても役立つように、努力しようと思います。』と書いてあり、「なんか、これなら文系のわたしでも読めそう!」と思って買いました。
実際に読んでみると、数学ゴリゴリ、なんてことはなく、まるで普通の新書を読んでいるかのようにスラスラと読むことができます。
気がつけばあっという間に読み切ってしまいました。
統計学で混乱しがちなところを注意深く解説してある点もおすすめです。
主なゴールは「統計学の基本を網羅し、実用上の勘どころを身につける」。
- 統計学(分布、検定、分散分析、回帰分析)の基本を網羅
- 辞書的にも使える
- 新書サイズなので持ち歩きしやすく、読み物としても面白い
実証分析入門 データから「因果関係」を読み解く作法(森田果)
(2024/12/24 00:59:28時点 楽天市場調べ-詳細)
ガンダム好きは、各章のタイトルを見るだけでも楽しいかもしれません(とわたしの友人が言っていました。わたしはガンダム詳しくないのでさっぱりです。。)。
本書は、計量経済学への第一歩を踏み出させてくれます。
そのため、統計学の初学者向けというよりは、ある程度学習して、実際に分析ソフトを使って分析をしたい人向けといえます。
主なゴールは「分析の理解やノウハウ取得」です。
- 解説が丁寧(脚注にも注目)
- 理論というより実践
- 実在データと研究を引用していて分析のノウハウが理解できる
社会・制作の統計の見方と活用 データによる問題解決(久保真人【編】)
(2024/12/24 01:18:31時点 楽天市場調べ-詳細)
8名の研究者による共同著書です。
統計を学び始めたばかりのひとにも配慮されていて、はじめに記述統計と推測統計の考え方が載っています。
以降は、事例編と解説編となっていて、行政、経済、医療といった分野に実在する問題を使い、統計学を使うことでどこまで明らかにできるのかが説明されています。
解説編には統計手法のノウハウについても記載があるので難易度が高い箇所もありますが、自分の手で分析をしてみたいという人には入門書として活用できると思います。
本書の主なゴールは「統計的に社会科学の問題を捉える見方を知る。分析手法を学ぶ」。
- 初学者向けでありながら実用的
- 各章が完結しているため拾い読みや辞書的な使い方もできる
- 各分野の現役研究者が解説をしている
経済数学の直感的方法 確率・統計編 (長沼伸一郎)
(2024/12/24 01:18:31時点 楽天市場調べ-詳細)
ここまでで紹介した本は、初心者向けで実用性を重視した系統の本ばかりでしたが、最後にあえて理論的な本をもってきてみました。
タイトルどおり、確率統計についての本です。
具体的には、正規分布(ガウス分布)の説明から、最小二乗法、中心極限定理、ブラウン運動、ブラック・ショールズ理論までを扱っています。
こうして書くと、『THE 理系向けのガチ理論な本』な感じがして気が引けますが、「文系と理系の双方の読者が読めるよう工夫」されているとのことなので安心してください。
また、初級編・中級編・上級編という構成になっているので、自分のレベルに合わせて無理なく読めます。
なによりも、まえがきには「本書の目的は、確率統計で挫折している学習者を一人でも多く救うこと」と書いてあり、勇気をもらえます!
わたしが読んでみて思うのは、いろんな統計の本を読んだり、解説を聞いたりしてきたけど挫折した、まだ自信がもてない、という人にこそすすめたい1冊です。
試験の直前に仕上げとして読んでいくのも効果的だと思います。
本書の主なゴールは「確率統計について基礎から応用までを学ぶ」。
- 初級編・中級編・上級編に分かれているのでレベルに合わせて読むことができる
- 確率統計について他の本にはない角度からの解説
- 図・グラフが豊富で理解しやすい
いろんな本をテキストにして勉強してみよう
今回、一番伝えたいことは、「初心者向け」と謳っているもの以外にも、意外と分かりやすい本に出会える!とうことです。
特に、表紙やタイトルが手強そうにみえて素通りしてしまう・・・ということは多いですよね。
特に文系の人はなかなか理系の本を手にする機会がないと思います。
本記事で紹介した本は、統計学といっても著者たちは社会学者から計量経済学者、数学者まで様々な分野の方たちです。
勉強方法に迷っている方や、おすすめテキストを探している方の参考になれば嬉しいです!